メチル水銀とは?妊婦さんに与える影響は?

メチル水銀とは。妊婦胎児への影響は?

メチル水銀とは、水銀にメチル基の結合した化合物で、水俣病の原因物質として有名です。

このメチル水銀を含む魚を妊婦さんが摂取することで赤ちゃんの知能障害を起こすことが明らかになりました。(水俣病を発症する濃度よりもずっと低濃度のメチル水銀で)

東北大学の免学調査で、マグロやメカジキなどの魚介類の一般的な食用において問題のない低濃度のメチル水銀汚染でも胎児にとっては、発達に影響する可...

メチル水銀=有機水銀

水銀には有機水銀と無機水銀があり、メチル水銀とは有機水銀のことです。

無機水銀

無機水銀とは、火山活動や化石燃料の燃焼によって排出されます。

有機水銀に比べると毒も少ないので、体温計や血圧計、蛍光灯・電池など生活に係るものにも使われています。

有機水銀(メチル水銀)

有機水銀(メチル水銀)とは、火山活動などによって生じた無機水銀が、水中にいる微生物によってメチル化されることでメチル水銀となります。

このメチル水銀が川や地中から海へ流れ出て、魚介類の中に蓄積され、最終的に食物連鎖の最上位であるマグロなどの中に高濃度に蓄積されます。

メチル水銀の中毒症状(摂取過多)になると、聴力障害・運動失調・感覚障害・視野狭窄などの中枢神経症状がおこるハンター・ラッセル症候群を起こします。(水俣病患者の典型的な症例)

メチル水銀の有害性

初めに断っておくと、水俣病が起きた背景は、その当時水俣湾にメチル水銀を含有する工場排水を流していたことで、水俣湾に生息する魚介類の中にメチル水銀が高濃度に蓄積されたことが原因です。さらに今現在の日本人の食生活も考えると、普通に魚を摂取してもハンター・ラッセル症候群などの健康影響は考えられません。

妊婦さん・胎児への影響

一般的には心配の必要のない魚の摂取ですが、おなかに赤ちゃんがいる妊婦さんだけは話が違います。

胎児はメチル水銀に対する感受性が高く影響を受けやすいです。

妊婦さんのマグロの摂取量は、週80g未満が望ましいと厚生労働省でも推奨しています。

最近は東北大の研究チームが、胎児の将来的な知的障害にメチル水銀が影響していることも突き止めています。

もちろん摂取基準以内(週80g未満)に収めれば影響の心配はないと言われていますし、魚にも貴重な栄養素が含まれていますので、バランスを考えながら魚は摂取したいところですね♪

東北大学の免学調査で、マグロやメカジキなどの魚介類の一般的な食用において問題のない低濃度のメチル水銀汚染でも胎児にとっては、発達に影響する可...

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