新型出生前診断を受けるためには遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングが必須になります。
遺伝カウンセリングとはどのようなことをするのかまとめてみました。
※各施設・各カウンセラーによる違いはありますので、一つの参考にご覧ください<m(__)m>
遺伝カウンセリングは十人十色
「100人のカウンセリー(クライアント)と100人のカウンセラーがいれば,少なくとも10,000種類の遺伝カウンセリングが存在し得る」
と言われているように、カウンセラーによりアプローチの仕方も変わりますし、さらに各カウンセラーもクライアント一人一人によってアプローチの仕方が変わります。
つまり、全く同じカウンセリングは存在しないんですね。
基本的なカウンセリング内容
新型出生前診断をしている各施設の情報を集めると、各施設・各カウンセラーによってアプローチ方法は違えど、ある程度共通している内容はあるように思います。
それらをまとめてみました。
- 通常の問診・・・家族構成・分娩予定日・今現在の妊娠週数etc
- なぜカウンセリングを受けようと思ったか?
・・・誰の意思か??(本人?旦那さん?ご両親??etc)。具体的にどのような不安があるのか?(年齢?家系的に??etc) 等 - 新型出生前診断についての詳細
・・・診断方法・何がわかるのか(逆に言えば、新型出生前診断でわかるのは先天性疾患のごく一部の疾患について) - 診断結果の見方についての詳細
・・・誤解されやすい(確定診断ではない。確定診断は羊水検査など) - 今現在の先天性疾患(主にダウン症)の方の社会の受け入れ態勢について
- 先天性疾患(主にダウン症候群)の詳しい説明
上記のような内容は共通した内容だと思います。
そしてそれぞれの内容を説明・質問していく中で、クライアント側の様子を見ながら人それぞれのカウンセリング方法が行われていくようです。
そして最後に、新型出生前診断を受けて、陽性と診断された場合「産むのか」「中絶するのか」が問われます。
最後に
多くの場合、新型出生前診断を受けようと思うのは、「高齢だから」「テレビでその存在を知ったから」などあいまいな興味から始まると思います。
そのあいまいな興味のまま、診断を受けて陽性と判定されたときに、その人にとって正しい判断ができるかは非常に難しいと思います(「産む」「産まない」どちらが正しいと言っているわけではありません。)
そのために遺伝カウンセラーとの遺伝カウンセリングを事前に受けることで、クライアントが自分自身にとっての正しい・後悔のない判断を下すための作業なんだと思います。
信頼できる第3者(遺伝カウンセラー)と向き合うことで、
- 自分が本当に不安なことは何なのか?
- その不安を解決するための手段が新型出生前診断を受けることなのか?
等のことがクリアーになっていくんだと思います。
遺伝カウンセリングを受けた結果4割の人が、新型出生前診断を受けること自体を辞めているそうです。
逆に、新型出生前診断から羊水検査までを受けて陽性確定とされた方の97%が中絶を選択されているようです。
このことからわかるのは、遺伝カウンセリングをした上で診断を希望される場合、陽性確定の場合は中絶する覚悟がある方々が、新型出生前診断を受けているということなんだと思います。